さくらの名木ページです

■松前町 血脈桜■
所在地 松前町字松城 光善寺境内
幹  周 290、 350cm
樹  高 8m
樹  齢 300年(推定)
解説 その昔、本堂改築のため桜を切ることになった前夜、住職の枕元に美しい娘が現れ、「明日にも死が迫る身、※血脈を授けてください」と懇願しました。
翌朝、桜の葉の間に、前夜娘に与えられた「血脈」が風にゆられていたことから、前夜の娘は「桜の花の精」だと気づき、伐採は中止され、以来、この桜は「血脈桜」と言われています。
樹齢は300年以上で、松前を代表する品種の南殿(なでん)は、この血脈桜を親木にして増やされてきました。※「血脈」:死んだ人が仏になれるように、お坊さんが与える書付のこと。
松前町字松城光善寺
■北斗市 法亀寺しだれ桜■
所在地 北斗市向野 法亀寺境内
幹  周 320cm
樹  高 12m
樹  齢 300年(推定)
解説 法亀寺は日蓮宗実行(じつぎょう)寺(函館市元町)の末寺(まつじ)である。嘉永2年(1849年)、大野村東下町に法亀庵として建てられ、その後、法亀寺に改称し、明治22年(1889年)、現在地に移転しました。
その時既にあった一本のしだれ桜(エドヒガン)は推定樹齢300年で、高さは約12メートル。垂れ下がった枝いっぱいに花が咲き誇ります。
平成24年からは、開花時期に合わせてライト アップを実施しており、昼間の姿とは違う幻想的な姿で、見るものの目を楽しませています。これほど見事な桜は珍しいという。
北斗市向野法亀寺
■津別町 双子の桜■
所在地 津別町字共和 自然運動公園
幹  周 130、 105cm
樹  高 8、6m
樹  齢 61年(伝承)
解説 双子の桜とは、「つべつ木材工芸館」裏の小高い丘に、厳しい環境に立つ2本のエゾヤマザクラを指します。
静かに寄り添う2樹の姿を双子にたとえ、お互いにかばいあって生きているかのように見え、見る人の心にメルヘンを与えてくれます。
昭和57年、この木をテーマとして写真家姉崎一馬、詩人谷川俊太郎の両氏が絵本「ふたごのき」を出版しました。姉崎氏は「生きることを表現できる木」を求めて、東北・北海道を歩きまわった結果、「豊頃町のハルニレ」と「津別町の双子の桜」を発見したといいます。
昭和61年、この「双子の桜」をとりまく景観を保護していくため、ファンクラブが結成されています。
津別町字共和双子の桜
■えりも町 庶野の夫婦桜■
所在地 えりも町字庶野554-18
幹  周 328、160cm
樹  高 9、9m
樹  齢 300年以上(推定)
解説 庶野の「夫婦桜」は、太い幹にからみつく3本の枝が上部に行くと1本になっていることや、幹の凹部に根を下ろし花をつけた子桜が見られることから、この名がついています。
また、扇を広げたような姿から、扇桜とも呼ばれ親しまれています。
えりも町庶野さくら公園夫婦桜
■厚岸町 老桜樹■
所在地 厚岸町湾月町1丁目15 国泰寺境内
幹  周 277cm
樹  高 10m
樹  齢 170年(伝承)
解説 国泰寺は、徳川幕府が文化元年から2年にかけて、東蝦夷地の守備とアイヌの教化を主な目的に、蝦夷三官寺(厚岸の国泰寺、有珠の善光寺、様似の等じゅ院)のひとつとして建立されました。  境内にある桜は、天保元年(1830)、本堂と庫裏を修復する際に、その請負人山田文右衛門が奥州石巻から移植したと伝えられる老木です。
古くは、桜の木の下で歌舞音曲の盛宴を催し、漢詩をうたって風流を楽しんだとされます。
樹齢170年を超える老木であるため、後継樹の育成もすすめられており、昭和35年に町の天然記念物に指定されています。
厚岸町湾月町1丁目15 国泰寺
■別海町 野付小学校の千島桜■
所在地 別海町尾岱沼潮見町220
幹  周 175cm(根本)
樹  高 6m
樹  齢 100年以上(推定)
解説 昭和39年頃、内藤儀一・安達広治氏らが野付半島の喜楽岬から、3本の桜を小舟で運び、校庭に移植したもので、そのうちの1本が現在も生き残っています。
根室管内最大のチシマザクラであり、幅は日本最大です。
小学校では、毎年春にお花見集会を開いており、特に、開校100年にあたる平成13年には、この桜の種からふやした苗木を全児童が持ち帰り、自宅で自然を育む心を養いました。
今では、別海町の文化財にも指定されており、学校だけではなく、町のシンボルとなっています。
別海町尾岱沼潮見町220野付小学校
■根室市 清隆寺の千島桜■
所在地 根室市松本町2丁目2 清隆寺境内
幹  周 85cm(根本)
樹  高 3m
樹  齢 130年以上(推定)
解説 清隆寺のチシマザクラは、清隆寺の檀家であった田中文七氏が国後島から持ち帰り、自宅で30年間育てていたものを、明治19年(1886)頃この地に移植したもので、クナシリザクラとも呼ばれました。
樹齢が130余年を過ぎ、樹高が3mとゆっくりとした成長ですが、歴史を積み重ね、日本一遅咲きの桜として、根室の風土にしっかり根を下ろしています。
チシマザクラは、北大宮部教授の命名によるもので、花は白く6月に咲き、芳香があり市民の目を楽しませてくれます。
根室市松本町2丁目2 清隆寺